10日に発覚した英旅客機爆破テロ未遂事件の影響で、クライアントの東京到着が、予定していたスケジュールよりも大幅に遅れた。それもそのはず、航空機のアレンジメントの都合上ニューヨークから成田への直行便が飛ばず、まずニューヨークからロサンゼルスへ、次にロサンゼルスからシドニーへ、そしてようやくシドニーから成田へと3便乗り継いでなんとか来ることができたらしい。さすがに疲労困憊していた。
今回の事件の中心メンバーはパキスタン系英国人との報道だけれど、これに関してクライアントの英国人が興味深い発言をしていた。「今回テロを計画していた人間の大半が英国人だ。彼らは英国パスポートを保有している。けれども彼らは先祖代々英国人であったわけではない。パキスタンや中東、そういった国々から移民として英国にやって来たのだ。もちろん彼らも国籍上は英国人だけれど、純粋な意味では英国人ではない。私は、こんな時こそ、日本の移民政策は正しいのだろうと思う。そもそも日本は移民の受け入れに積極的ではなく、入国審査も厳格だ。今回英国で起こったような事態も、日本では起こりようがない。」因みにこのクライアントは、英国を代表するパブリックスクール、イートン校の出身であり、ケンブリッジ大学卒。政治、経済、宗教、様々な社会問題に思考を巡らせてくれる発言だった。
"Those who cannot learn from history are doomed to repeat it." (George Santayana)
"History repeats itself, first as tragedy, second as farce." (Karl Marx)
"What experience and history teach is this -- that people and governments never have learned anything from history, or acted on principles." (Georg Wilhelm Friedrich Hegel)
"Patriotism ruins history." (Johann Wolfgang von Goethe)
日本も、テロの経験がある。日本のメディアはもう既に忘れているようですが、11年前東京の地下鉄でサリンをまいたのは外国人でもイスラム過激派でもありません。日本人でした。
外国人・外国生まれのせいにするのは簡単すぎると思います。このままでは、次はイスラム教徒は新月のマークを服にに付けなければいけなくなるの?
投稿情報: マリア | 2006-08-15 11:09
マリア・・・、論点が違うと思うよ。
誰も日本でテロが起こったことがないとは言っていなくて、かつ、日本人がテロを起こさないとも言っていない。
この英国人は、「日本では今回英国で起こったような、先祖は多国籍であるかもしれないけれど現時点では自国籍の人間が起こすようなテロはなかなか起きづらい」と言っているに過ぎません。
もちろん俺は「イスラム」=「悪」という一元的な定義には猛反対であり、この英国人も同じ考えに違いありません。
投稿情報: Shibuya | 2006-08-15 12:16